令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 94

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問 94  正答率 : 60.5%

 国家試験問題

国家試験問題
反応速度の温度依存性に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 アレニウス式は、温度と平衡定数の関係を表している。


2 0次反応にはアレニウス式は適用できない。


3 アレニウス式に従う反応の場合、アレニウスプロットでは右上がりの直線が得られる。


4 2つの反応のアレニウスプロットの傾きが等しい場合、その2つの反応の活性化エネルギーは等しい。


5 アレニウスプロットの傾きの絶対値が大きい反応ほど、反応速度に与える温度の影響が大きい。

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問 94    

 e-REC解説

解答 4、5

1 誤
アレニウス式(下記)は、絶対温度(T )と反応速度定数(k)の関係を表している。なお、Eaは活性化エネルギー、Aは頻度因子、Rは気体定数である。
スクリーンショット 2023-06-06 10.28.10.png


2 誤
アレニウス式は、反応次数に関係なく適用できるため、0次反応にアレニウス式を適用できる。

3 誤
アレニウスプロットとは、縦軸に反応速度定数の自然対数(lnk)を、横軸に絶対温度の逆数(1/T )をとったグラフである。アレニウス式を変形すると下記のようになるため、アレニウス式に従う反応の場合、アレニウスプロットでは、傾きが(-Ea/R)の直線となり、右下がりの直線が得られる。
スクリーンショット 2023-06-06 10.28.52.png



4 正
2つの反応のアレニウスプロットの傾きが等しい場合、-Ea/Rが等しいことを意味しており、Rは気体定数であるため、その2つの反応の活性化エネルギー(Ea)は等しくなる。

5 正
アレニウスプロットの傾きの絶対値が大きい反応ほど、温度を変化させたときの反応速度定数の変化も大きくなるため、反応速度に与える温度の影響は大きくなる。

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