令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 62

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問 62  正答率 : 80.5%

 国家試験問題

国家試験問題
前立腺肥大症の治療薬はどれか。1つ選べ。

1 アナストロゾール
2 クロニジン塩酸塩
3 クロルフェニラミンマレイン酸塩
4 シルデナフィルクエン酸塩
5 デュタステリド

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問 62    

 e-REC解説

解答 5

前立腺肥大症は、前立腺内腺(移行領域)に好発する良性腫瘍であり、排尿困難などの症状を呈する疾患である。治療には、前立腺平滑筋の弛緩作用があるアドレナリンα1受容体遮断薬や、男性ホルモンの活性体であるジヒドロテストステロンの生成を抑制するデュタステリドなどが用いられる。

1 誤
アナストロゾールは、アロマターゼを阻害しエストロゲンの生成を抑制することで、閉経後乳がんの治療に用いられる。

2 誤
クロニジン塩酸塩は交感神経終末のアドレナリンα2受容体を刺激し、交感神経緊張を抑制することで末梢血管を拡張し血圧を降下させるため、各種高血圧症に用いられる。

3 誤
クロルフェニラミンマレイン酸塩は、ヒスタミンH1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応を抑制することで、蕁麻疹やアレルギー性鼻炎といったアレルギー疾患に用いられる。なお、本剤は、抗コリン作用による排尿障害を生じることがあるため、前立腺肥大症の患者には投与禁忌である。

4 誤
シルデナフィルクエン酸塩は、肺血管平滑筋においてcGMP分解酵素であるホスホジエステラーゼⅤを選択的に阻害することで、cGMP量を増加させ血管弛緩作用を示すため、肺動脈性肺高血圧症に用いられる。

5 正
冒頭解説文参照。

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