令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 155

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問 155  正答率 : 49.2%

 国家試験問題

国家試験問題
脳血管障害とその後遺症の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

1 バクロフェンは、γ−アミノ酪酸GABAA受容体を刺激することで、脳血管障害に伴う筋痙縮を抑制する。
2 ファスジルは、Rhoキナーゼを阻害してミオシン軽鎖の脱リン酸化を阻害することで、くも膜下出血術後の脳血管れん縮を抑制する。
3 オザグレルは、プロスタノイドTP受容体を遮断することで、脳血流量の低下を抑制する。
4 イフェンプロジルは、アドレナリンα受容体を刺激することで、脳梗塞後遺症に伴うめまいを改善する。
5 エダラボンは、フリーラジカルを消去して脂質過酸化を抑制することで、脳梗塞急性期において脳保護作用を示す。

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問 155    

 e-REC解説

解答 5

1 誤
バクロフェンは、γ−アミノ酪酸GABAB受容体を刺激することでγ−運動神経を抑制するため、脳血管障害に伴う筋痙縮を抑制する。

2 誤
ファスジルは、Rhoキナーゼを阻害してミオシン軽鎖のリン酸化を阻害することで血管を拡張させるため、くも膜下出血術後の脳血管れん縮を抑制する。

3 誤
オザグレルは、選択的にトロンボキサン合成酵素を阻害しトロンボキサンA2の産生を抑制することでプロスタサイクリンの産生を促進し両者のバランス異常を改善することで、脳血流量の低下を抑制する。

4 誤
イフェンプロジルは、直接血管平滑筋を弛緩させる作用とアドレナリンα受容体遮断作用により脳血流を増加させるため、脳梗塞後遺症に伴うめまいを改善する。

5 正
エダラボンは、フリーラジカルを消去することで脳の血管内皮細胞と神経細胞の脂質過酸化を抑制するため、脳梗塞急性期において脳保護作用を示す。

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