令和03年度 第106回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 194

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問 194  正答率 : 49.8%

 国家試験問題

国家試験問題
ある疾患の発症予防薬Aの評価を行うため臨床試験の文献を収集したところ、下記の情報を得た。この試験に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

スクリーンショット 2021-06-16 18.08.51.png

1 プラセボ効果の影響を除くために、無作為割り付けが行われている。
2 この試験は観察研究に分類される。
3 Aの治療必要数(NNT)は25人である。
4 Aによる発症の絶対リスク減少は4%である。
5 Aによる発症の相対リスク減少は20%である。

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問 194    

 e-REC解説

解答 3、4

1 誤
無作為(ランダム)割り付けは、交絡因子やバイアスの回避のために行われる。なお、プラセボ効果の影響を除くために行われるのは盲検化である。

2 誤
「被験者を無作為にプラセボ投与群又はA投与群に割り付け」となっていることから、試験者が介入しているため、本試験は介入研究に分類される。

3 正
NNTは絶対危険度減少率の逆数で示される。

スクリーンショット 2021-06-16 18.09.07.png

 絶対リスク減少率(ARR)
 =プラセボ投与群での疾患発生率 - A投与群での疾患発生率
 =30/500 - 10/500 = 0.04(4%)

よって、NNT=1/0.04=25 である。

4 正
解説3参照。

5 誤
相対リスク減少率(RRR)は1 - 相対危険度(RR)で示される。
 相対危険度(RR)
 =A投与群での疾患発生率 ÷ プラセボ投与群での疾患発生率
 =10/500 ÷ 30/500 ≒ 0.33
よって、RRR=1 - 0.33=0.67(67%)である。

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