令和04年度 第107回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 97

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問 97  正答率 : 43.5%

 国家試験問題

国家試験問題
本薬局方に記載されているハロゲン化物の定性反応A〜Dに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

定性反応
A 本品の溶液に   ア   試液を加えるとき、淡黄色の沈殿を生じる。沈殿を分取し、この一部に希硝酸を加えても溶けない。また、他の一部にアンモニア水(28)を加えて振り混ぜた後、分離した液に希硝酸を加えて酸性にすると白濁する。
B 本品の溶液に   ア   試液を加えるとき、沈殿を生じる。この一部に希硝酸を、また、他の一部にアンモニア水(28)を追加してもいずれも沈殿は溶けない。
C 本品の溶液に   ア   試液を加えるとき、白色の沈殿を生じる。沈殿を分取し、この一部に希硝酸を加えても溶けない。また、他の一部に過量のアンモニア試液を加えるとき、溶ける
D 本品の溶液に塩素試液を加えるとき、黄褐色を呈する。これを二分し、この一部にクロロホルムを追加して振り混ぜるとき、クロロホルム層は黄褐色〜赤褐色を呈する。また、他の一部にフェノールを追加するとき、白色の沈殿を生じる。

1   ア   に入る化合物は、塩化銀である。
2 下線部イの白濁は臭化銀の生成による。
3 下線部ウの沈殿は黒紫色を呈する。
4 下線部エでは銀イオンが水酸化物イオンと錯イオンを形成する。
5 下線部オの白色の沈殿は2,4,6−トリブロモフェノールである。

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問 97    

 e-REC解説

解答 2、5

A及びDは臭化物、Bはヨウ化物、Cは塩化物の定性反応に関する記述である。

1 誤
  ア   に入る化合物は、硝酸銀である。硝酸銀は、塩化物と反応すると白色の沈殿(塩化銀:AgCl)を、臭化物と反応すると淡黄色の沈殿(臭化銀:AgBr)を、ヨウ化物と反応すると黄色の沈殿(ヨウ化銀:AgI)を生成する。

2 正

3 誤
下線部ウの沈殿は黄色を呈する。なお、黒紫色を呈するものに、固体のヨウ素(I2)がある。

4 誤
下線部エでは銀イオンがアンモニアと錯イオンであるジアンミン銀(Ⅰ)イオン〔Ag(NH3)2を形成する。

5 正

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