令和04年度 第107回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 152

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問 152  正答率 : 59.8%

 国家試験問題

国家試験問題
薬物依存及びその治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 身体依存は、薬物の反復使用により、その効果が減弱し目的の効果を得るために増量しなければならなくなった状態である。
2 コカインの長期連用は、精神依存を起こすが、身体依存を起こしにくい。
3 慢性疼痛下のがん患者に適正に使用されたモルヒネは、精神依存を起こしにくい。
4 依存性薬物は、脳内報酬系におけるドパミン作動性神経を抑制する。
5 ジスルフィラムは、グルタミン酸NMDA受容体を遮断して飲酒欲求を抑制する。

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問 152    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
身体依存は、薬物の摂取をやめると、手のふるえや下痢等の離脱症状と呼ばれる身体症状が起こる状態である。なお、薬物の反復使用により、その効果が減弱し目的の効果を得るために増量しなければならなくなる状態を耐性という。

2 正
コカインや大麻の成分であるテトラヒドロカンナビノールの長期連用は、精神依存を起こすが、身体依存や耐性を起こしにくい。

3 正
慢性疼痛下のがん患者に適正に使用されたモルヒネは、非疼痛下に使用された場合と比較して精神依存を起こしにくい。

4 誤
依存性薬物は、脳内報酬系におけるドパミン作動性神経を活性化することで、依存を起こす。

5 誤
ジスルフィラムは、肝臓中のアルデヒド脱水素酵素(アルデヒドデヒドロゲナーゼ)を阻害し,飲酒時の血中アセトアルデヒド濃度を上昇させることで、飲酒欲求を抑制する。

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