令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 103

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問 103  正答率 : 48.2%

 国家試験問題

国家試験問題
エタノール中でヨウ化メチルと反応させたときに最も反応性が高い求核剤はどれか。1つ選べ。

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問 103    

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解答 2

一般に、負に大きく荷電している化学種は、反応性の高い求核剤となる。また、求核剤の反応性は、溶媒の影響や置換基の影響を受けて大きく変わる。
本問の場合、プロトン性溶媒であるエタノール中におけるヨウ化メチル(CH3I)の求核置換反応(SN2)反応であることを考慮して、求核剤の反応性を比較する必要がある。

1 誤
電気陰性度の大きな原子(F、O、N)が負に荷電している求核剤は、プロトン性溶媒であるエタノール中において、エタノールのヒドロキシ基(-OH)と水素結合を形成してしまうため、ヨウ化メチル(CH3I)との反応性は小さくなる。

2 正
硫黄原子が負に荷電している求核剤は、プロトン性溶媒であるエタノール中において、エタノールのヒドロキシ基(-OH)と水素結合を形成しないため、ヨウ化メチルに対して、最も反応性が高い求核剤となる。

3 誤
トリエチルアミン((CH3CH2)3N)は、3つのエチル基(CH3CH2-)による立体障害のため、求核性は小さい。

4 誤
ヨウ化メチル(CH3I)に対して、Iが反応した場合、生成物も同じヨウ化メチル(CH3I)となるため、本反応における求核性を考えることはできない。

5 誤
解説1参照

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