薬剤師国家試験 令和07年度 第110回 - 一般 実践問題 - 問 332
24歳女性。陸上競技者。日本で行われる国際大会に出場予定であるが、大会出場の重圧で鼻詰まり症状が出たり、おなかの調子が悪くなることがあった。そのためこの女性は明日から始まる大会に向けて所属チームのスポーツファーマシストに一般用医薬品の購入について相談した。この女性に推奨できる一般用医薬品に含まれる成分はどれか。2つ選べ。
1 ブチルスコポラミン臭化物
2 ホミカ
3 マオウ
4 ロラタジン
5 プソイドエフェドリン
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解答 1、4
この女性は国際大会に出場予定であるため、一般用医薬品の購入に際しては症状に効果があるだけでなく、ドーピング違反にならない成分を選択する必要がある。以下に世界アンチドーピング機構によって公表されているドーピング禁止物質を示す。

1 正
ブチルスコポラミン臭化物は、消化管のけいれんや腹痛などに用いることができる抗コリン薬であり、ドーピング禁止物質でもないため、この女性に推奨できる成分である。
2 誤
ホミカにはドーピング禁止物質(S6.興奮薬)に該当するストリキニーネが含まれているため、この女性に推奨できない成分である。
3 誤
マオウにはドーピング禁止物質(S6.興奮薬)に該当するエフェドリン類が含まれているため、この女性に推奨できない成分である。
4 正
ロラタジンは、アレルギー性鼻炎や鼻詰まりなどに用いることができる抗ヒスタミン薬であり、ドーピング禁止物質でもないため、この女性に推奨できる成分である。
5 誤
プソイドエフェドリンは、ドーピング禁止物質(S6.興奮薬)に該当するエフェドリン類であるため、この女性に推奨できない成分である。
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