薬剤師国家試験 平成27年度 第100回 - 必須問題 - 問 15
細菌の内毒素(エンドトキシン)に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 グラム陰性菌外膜の成分である。
2 主成分はタンパク質である。
3 外毒素に比べ、加熱処理に対して安定である。
4 細菌の種類により、構造的な多様性がある。
5 宿主の免疫反応をかく乱し、ショック症状をおこす。
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解答 2
細菌の内毒素(エンドトキシン)は、細菌毒素の一種であり、グラム陰性菌の外膜に存在するリポ多糖(糖脂質)である。
1 正しい
前記参照
2 誤っている
内毒素(エンドトキシン)の主成分は、リポ多糖(糖脂質)であり、タンパク質ではない。なお、タンパク質を主成分とする細菌毒素は、外毒素(エキソトキシン)である。
3 正しい
内毒素(エンドトキシン)は、外毒素(エキソトキシン)に比べ、加熱処理に対して安定である。
4 正しい
内毒素(エンドトキシン)に含まれるO抗原は、細菌の種類により、構造的な多様性がある。
5 正しい
内毒素(エンドトキシン)によりマクロファージなどが活性化されることで、種々のサイトカイン(インターロイキン1(IL−1)、腫瘍壊死因子α(TNFα))が分泌される。よって、内毒素(エンドトキシン)が宿主の免疫反応をかく乱し、プロスタグランジンなどと共にショック症状を引き起こすことがある。
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