薬剤師国家試験 平成27年度 第100回 - 一般 理論問題 - 問 160
糖質コルチコイドに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 標的細胞の細胞質で、受容体と結合し、核内へ移行する。
2 細胞性免疫を抑制するが、体液性免疫を抑制しない。
3 タンパク質異化作用により、骨粗しょう症を引き起こす。
4 下垂体に作用し、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を促進する。
5 腎集合管に作用し、Na+及びK+の排泄を促進する。
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解答 1、3
1 正
糖質コルチコイドは、ステロイドホルモンに分類され、標的細胞の細胞質で受容体と結合し複合体を形成したあと、核内へ移行し遺伝子の転写を調節することで様々な生理作用を示す。
2 誤
糖質コルチコイドは、免疫抑制作用をもち、サイトカイン産生抑制作用等を介して細胞性免疫と体液性免疫をともに抑制する。
3 正
糖質コルチコイドは、タンパク異化作用をもち、骨基質タンパク質を減少させることで骨粗しょう症の一因となることがある。
4 誤
糖質コルチコイドは、脳下垂体に作用することで負のフィードバック作用を示し、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を抑制する。
5 誤
糖質コルチコイドは、弱い鉱質コルチコイド様作用をもつため、腎臓の遠位尿細管及び集合管におけるNa+の再吸収を促進するとともに、K+排泄を促進する。
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