薬剤師国家試験 平成27年度 第100回 - 一般 実践問題 - 問 210,211
74歳女性。大腸がんを原発とし転移性肺がんとなった。病棟薬剤師1名が常駐する緩和ケア病棟に入院となり、下記の薬剤が処方された。
問210(実務)
服用3日後、この患者は亡くなり、病棟から上記の薬剤が担当薬剤師に返却となった。担当薬剤師の麻薬の廃棄への対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
1 返却された麻薬は、麻薬帳簿または廃棄簿に返却数を記載した。
2 担当薬剤師は返却された麻薬を回収が困難な方法で、1人で廃棄した。
3 調剤済みの麻薬であったので、廃棄後、廃棄届を提出しなかった。
4 廃棄後、麻薬帳簿または廃棄簿に廃棄したことを記載した。
問211(物理・化学・生物)
モルヒネの構造をもとに開発された鎮痛薬はどれか。2つ選べ。
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問210 解答 1、4
1 正
患者より麻薬が返却された場合、返却日、品名、返却数などを麻薬帳簿または廃棄簿に記載する必要がある。
2 誤
返却された調剤済みの麻薬を廃棄する場合、麻薬管理者(麻薬管理者がいない麻薬診療施設においては麻薬施用者)は、他の職員立ち会いのもと回収が困難な方法で廃棄する必要がある。
3 誤
返却された調剤済みの麻薬を廃棄する場合、廃棄から30日以内に「調剤済麻薬廃棄届」を都道府県知事に提出する必要がある。
4 正
返却された調剤済みの麻薬を廃棄する場合、廃棄後、麻薬帳簿または廃棄簿に廃棄したことを記載する必要がある。
問211 解答 解なし
1 誤
デキストロメトルファンの構造式
非麻薬性鎮咳薬であり、鎮痛薬ではない。
2 正
ペンタゾシンの構造式
モルヒネの構造をもとに開発された非麻薬性鎮痛薬であり、オピオイドμ受容体部分刺激作用とκ受容体刺激作用を有する。
3 誤
ロベリンの構造式
呼吸興奮薬であり、鎮痛薬ではない。
4 誤
ロルメタゼパムの構造式
ベンゾジアゼピン系睡眠薬であり、鎮痛薬ではない。
5 誤
ペチジンの構造式
麻薬性鎮痛薬であり、オピオイドμ受容体刺激作用を有する。
本薬は、抗コリン薬の探索中に偶然発見されたものであることから、モルヒネをもとに開発された鎮痛薬とはいえない。
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