薬剤師国家試験 平成27年度 第100回 - 一般 実践問題 - 問 330
非小細胞肺がん患者への処方1〜3に関する薬剤師の対応として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 体重と年齢から投与量を計算して確認した。
2 ドセタキセルは希釈せずに急速静注投与するよう疑義照会した。
3 シスプラチンは生理食塩液で希釈するよう疑義照会した。
4 処方監査時に血液学的検査値を確認した。
5 処方監査時に体温を確認した。
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解答 1、2
1 不適切
ドセタキセル注及びシスプラチン注を非小細胞肺がんに用いる場合、体表面積から投与量を設定する。よって、本処方を監査する際、体表面積から投与量を計算し、投与量が適切かどうかを確認する必要がある。
2 不適切
ドセタキセルは、通常、添付溶解液全量に溶解して10 mg/mLの濃度にした後、必要量を注射筒で抜き取り、直ちに250又は500 mLの生理食塩水または5%ブドウ糖液に混和し、1時間以上かけて点滴静注することとされている。
よって、本処方のドセタキセルの用法は適切であるため、疑義照会は不要である。
3 適切
シスプラチン注は、塩化物イオン濃度の低い溶液では活性が低下するため、通常、生理食塩水に混和して使用する。本処方では、シスプラチン注と5%ブドウ糖注射液がセットで処方されているため、5%ブドウ糖注射液を生理食塩液に変更するよう疑義照会することは適切である。
4 適切
ドセタキセル及びシスプラチンを投与すると、骨髄抑制や汎血球減少症などの重大な副作用が起こることがあるので、投与するに当たり臨床検査値などから患者の状態を把握しておく必要がある。よって、処方監査時に血液学的検査値を確認することは適切である。
5 適切
ドセタキセル及びシスプラチンを投与すると、感染症が増悪することがあるため、処方監査時に感染症の有無の目安となる体温を確認することは適切である。
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