薬剤師国家試験 平成28年度 第101回 - 一般 理論問題 - 問 110
生薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 トウニンは、エビスグサの種子由来の生薬で、駆瘀血薬として用いられる。
2 ニンジンは、オタネニンジンの根由来の生薬で、補気薬として用いられる。
3 トウキは、トウキ又はホッカイトウキの根由来の生薬で、理気薬として用いられる。
4 ブクリョウは、マツホドの菌核由来の生薬で、利水薬として用いられる。
5 チンピは、ウンシュウミカンの成熟した果皮由来の生薬で、補血薬として用いられる。
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解答 2、4
1 誤
トウニンは、バラ科植物モモなどの種子由来の生薬で、駆瘀血薬として用いられる。駆瘀血薬とは「血を巡らせる薬」のことであり、血滞(血が滞る)の際に用いる薬である。
2 正
ニンジンは、ウコギ科植物オタネニンジンの根由来の生薬で、補気薬として用いられる。補気薬とは「気を補う薬」のことであり、気虚(気が不足する)の際に用いる薬である。
なお、代表的な補気薬には、ニンジン、オウギ、タイソウなどがある。
3 誤
トウキは、セリ科植物トウキ又はホッカイトウキの根由来の生薬で、補血薬などとして用いられる。補血薬とは「血を補う薬」のことであり、血虚(血が不足する)の際に用いる薬である。
なお、代表的な補血薬には、トウキ、シャクヤクなどがある。
4 正
ブクリョウは、サルノコシカケ科マツホドの菌核由来の生薬で、利水薬として用いられる。利水薬とは「水を巡らせる薬」のことであり、水滞(水が滞る)の際に用いる薬である。
なお、代表的な利水薬には、タクシャ、チョレイなどがある。
5 誤
チンピは、ミカン科ウンシュウミカンの成熟した果皮由来の生薬で、理気薬として用いられる。理気薬とは「気を流す薬」のことであり、気逆(気が逆流する)や気鬱(気が滞る)の際に用いる薬である。
なお、代表的な理気薬には、サイコ、キジツ、チンピなどがある。
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