薬剤師国家試験 平成28年度 第101回 - 一般 理論問題 - 問 129
エボラ出血熱とMERS(中東呼吸器症候群)の両方にあてはまる記述はどれか。2つ選べ。
1 病原体はウイルスである。
2 自然宿主である野生動物を介して感染が拡大する。
3 発症した際の致死率は5%未満である。
4 感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)で一類感染症に分類される。
5 検疫感染症に指定されている。
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解答 1、5
1 正
エボラ出血熱の病原体はエボラウイルスであり、MERS(中東呼吸器症候群)の病原体はMERSコロナウイルスである。
2 誤
エボラ出血熱の自然宿主はオオコウモリやサルであり、MERS(中東呼吸器症候群)の自然宿主はオオコブラクダである。これらの動物を介して直接感染するのではなく、エボラウイルスやMERSコロナウイルスに感染したヒトからヒトへ感染が拡大する。
3 誤
エボラ出血熱の致死率は約50%であり、MERS(中東呼吸器症候群)の致死率は約40%である。
4 誤
感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)において、エボラ出血熱は一類感染症、MERS(中東呼吸器症候群)は二類感染症に分類される。
5 正
我が国に常在しない感染症の病原体が、船舶や航空機を介して国内に侵入するのを防ぐ目的で、検疫法に基づき検疫が実施される。なお、検疫の対象となっている感染症は、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、マールブルグ病、ペスト、ラッサ熱、南米出血熱、痘そう、マラリア、デング熱、チクングニア熱、新型インフルエンザ等感染症、鳥インフルエンザ(H5N1、H7N9)、中東呼吸器症候群(MERS)、ジカウイルス感染症である。
以下、エボラ出血熱とMERS(中東呼吸器症候群)の特徴を示す。
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