薬剤師国家試験 平成29年度 第102回 - 一般 実践問題 - 問 334
患者情報の取扱いに関する記述のうち、薬剤師の対応として適切でないのはどれか。2つ選べ。
1 会社の上司を名乗る人物から処方内容について電話で問い合わせがあったため、患者本人の同意を得た後回答した。
2 当院に入院中の患者の薬物療法の相談をするため、他院に勤務する友人の薬剤師に診療録の写しを見せた。
3 患者が高齢の重度認知症のため、その患者家族に処方薬の説明及び指導を行った。
4 患者の氏名と使用医薬品名を記載したノートを製薬企業の学術担当者に見せて相談した。
5 事故で意識を失った患者が病院に運ばれてきたので、患者が所持していたお薬手帳の情報を担当医師に報告した。
- REC講師による詳細解説! 解説を表示
-
解答 2、4
1 適切
処方内容などの患者情報を第三者に提供する場合、患者本人の同意が必要となる。そのため、処方内容を患者本人の同意を得た後回答することは、薬剤師として適切な対応である。
2 不適切
入院中の患者の診療録の写しを見せるという行為は、患者の個人情報の漏えいであり、薬剤師として適切な対応ではない。
3 適切
高齢の重度認知症患者は、処方薬の適切な使用ができないおそれがあるため、患者の家族等に処方薬の説明及び指導を行う必要がある。そのため本対応は、薬剤師として適切な対応である。
4 不適切
患者の氏名と使用医薬品名を記載したノートを製薬企業の学術担当者に見せるという行為は、患者の個人情報の漏えいであり、薬剤師として適切な対応ではない。
5 適切
事故で意識を失った患者の情報は、患者の生命の保護のために必要であり、また早急に本人の同意を得ることも不可能である。そのため、事故で意識を失った患者が所持していたお薬手帳の情報を担当医師に報告することは、薬剤師として適切な対応である。
- この過去問解説ページの評価をお願いします!
-
評価を投稿