薬剤師国家試験 平成29年度 第102回 - 一般 理論問題 - 問 92
金属MとそのイオンMn+からなる半電池の標準電極電位にE°関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 E°は、金(Au)の半電池を基準とした相対値として測定される。
2 E°は、イオンMn+の活量が1のときの値である。
3 E°は、負の値をとらない。
4 E°は、温度に依存せず一定である。
5 E°が正の大きな値であるほど、Mn++ne-⇄Mの反応は右に進みやすい。
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解答 2、5
1 誤
標準電極電位(E°)は標準状態で測定され、標準水素電極の電位を0 Vとして比較した電位差の相対的な値である。また、標準状態とは電池内での酸化還元反応に関わる全ての化学種の活量αが1、気体水素の圧力が1 atmと規定した状態である。
2 正
解説1参照。
3 誤
E°はイオン化傾向の大きいものほど還元力が高く負の値をとり、イオン化傾向の小さいものほど酸化力が高く正の値をとる。このように、E°は物質の酸化力・還元力の定量的な指標としても用いることができる。
4 誤
E°は温度の影響を受けるため、温度一定に保つ必要がある。
5 正
E°が大きいほど金属Mは酸化力が大きく還元されやすい。よって、E°が正の大きな値であるほどMn++ne-⇄Mの反応は右に進みやすい。
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