薬剤師国家試験 平成30年度 第103回 - 一般 実践問題 - 問 341
医療の高度化と専門化、さらにヘルスケアの医療概念の拡大に伴って患者・クライアント自身の主観的な価値判断を抜きにして医療を実践することができなくなってきている。このような中、医療の高度専門化やチーム医療への対応を妨げるのはどれか。1つ選べ。
1 インフォームドコンセント
2 医療従事者中心の医療
3 患者の権利の擁護
4 人格の尊厳の尊重
5 根拠に基づく医療
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解答 2
近年、医療の質や安全性の向上及び医療の高度化・複雑化に伴う業務の増大に対応するため、多種多様なスタッフが各々の高い専門性を前提として目的と情報を共有し、業務を分担するとともに互いに連携・補完しあい、患者の状況に的確に対応した医療を提供する「チーム医療」が様々な医療現場で実践されている。それに伴って、患者・クライアント自身の主観的な価値判断抜きでは医療を実践することは難しくなってきているため、インフォームドコンセントの実施を行うことが重要であると考えられている。インフォームドコンセントとは、患者・クライアントが医師等からの診療内容などについて十分な説明を受け理解した上で、自らの意思に基づいて最終的な治療方法を選択するというプロセスであり、インフォームドコンセントを実施することは、患者の権利の擁護や人格の尊厳の尊重に繋がる。
1 妨げない
上記参照
2 妨げる
医療従事者中心の医療を行ってしまうと、患者の主観的判断に影響を与えてしまうため、医療の高度専門化やチーム医療への対応を妨げる可能性がある。
3 妨げない
上記参照
4 妨げない
上記参照
5 妨げない
根拠に基づく医療(EBM)とは、実際に多数の人間で有効性や安全性を確かめた研究の成果を基に、医療従事者の専門性と患者の希望を考え合わせて、より良い医療を目指そうとするものである。根拠に基づく医療の実践により、高度で良質な医療を提供することができるため、医療の高度専門化やチーム医療に対応する上で重要である。
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