薬剤師国家試験 平成31年度 第104回 - 一般 理論問題 - 問 124
予防接種法に定める予防接種に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 インフルエンザは、個人の発症又はその重症化の防止に比重を置くため、B類疾病に分類されている。
2 日本脳炎の予防接種には、トキソイド由来のワクチンが用いられる。
3 ポリオのワクチンは、ジフテリア、百日咳、破傷風のワクチンとともに4種混合ワクチンとして接種される。
4 水痘に対して、ワクチンの任意接種が行われている。
5 原虫感染症に対して、ワクチンの任意接種が行われている。
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解答 1、3
予防接種には予防接種法で定められた予防接種(定期接種)と任意の予防接種(任意接種)がある。さらに、定期接種はA類疾病とB類疾病に分けられ、A類疾病は主に集団の感染予防を目的としており、B類疾病は主に個人の感染予防を目的としている。
また、予防接種法では、予防接種の対象疾病の他に対象者(年齢)を定めている。したがって、予防接種法の対象疾患であっても、対象年齢以外での接種は任意の予防接種として扱われる。なお、予防接種法に定められている予防接種の実施主体は市町村長となっている。
以下に予防接種法で規定する疾病とその対象年齢に関する表を以下に示す。
1 正
インフルエンザはB類疾病であるため、主に個人の発症またはその重症化の防止を目的としている。
2 誤
日本脳炎は不活化ワクチンである。なお、トキソイドには、破傷風、ジフテリアなどがある。
3 正
ポリオの予防接種は、ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオワクチン(DPT−IPV)の4種混合ワクチンにより接種されている。
4 誤
水痘のワクチンは予防接種法におけるA類疾病に分類される。対象年齢期間外であれば任意接種となるが、本問では、予防接種法に定める予防接種となっているため、水痘のワクチン接種は定期接種である。
5 誤
予防接種法に定める予防接種には、細菌感染症とウイルス感染症に対する予防接種はあるが、原虫感染症に対しての予防接種はない。(表参照)
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