薬剤師国家試験 平成31年度 第104回 - 一般 理論問題 - 問 128
シトクロムP450による薬物代謝に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 補欠分子としてFADが必要である。
2 薬物代謝に利用される電子は、NADPHからNADPH−オキシダーゼを介して供給される。
3 シトクロムP450に結合した酸素分子は、還元的に活性化され、基質の酸化に利用される。
4 還元反応を触媒することがある。
5 還元型が酸素分子と結合すると450 nmに吸収極大を示す。
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解答 3、4
シトクロムP450は、活性中心にFe(鉄)を含有するヘムタンパク質であり、主として薬物の酸化反応を触媒する薬物代謝酵素である。以下は、シトクロムP450の酸化機構である。
1 誤
シトクロムP450は、補欠分子としてヘムが必要である。なお、FADを補欠分子として必要とする酵素には、コハク酸デヒドロゲナーゼやピルビン酸デヒドロゲナーゼなどがある。
2 誤
薬物代謝に利用される電子は、NADPHからNADPH−シトクロムP450レダクターゼを介して供給される。
3 正
シトクロムP450は、NADPHから2個の電子を供給されることで酸素分子の活性化が起こり、基質の酸化に利用される。
4 正
シトクロムP450は、主に酸化反応を触媒とするが、嫌気性条件下では脱ハロゲン化などの還元反応を触媒することもある。
5 誤
シトクロムP450の還元型が一酸化炭素分子と結合すると450 nmに吸収極大を示す。
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