薬剤師国家試験 平成31年度 第104回 - 一般 理論問題 - 問 131
電離放射線の被ばくに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 胸部X線撮影や胃のバリウム検査による被ばくは、内部被ばくである。
2 神経組織の放射線感受性は、造血組織に比べて低い。
3 食品中に含まれる40Kは、天然放射性核種である。
4 脱毛や白内障は、しきい線量を超える放射線に被ばくした際に生じるので、確率的影響と呼ばれる。
5 白血病やがんは、微量な放射線に被ばくした場合でも発生する可能性があるので、確定的影響と呼ばれる。
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解答 2、3
1 誤
胸部X線撮影や胃のバリウム検査は体外からX線を照射するため、外部被ばくである。なお、PETやSPECTは体内に投与した放射性医薬品の壊変により生じた放射線によって、内部被ばくを受ける。
2 正
放射線感受性は、細胞分裂が盛んな組織(造血組織や生殖腺)ほど高い。よって、神経組織の放射線感受性は、造血組織に比べて低い。以下に組織・臓器の特徴と放射線感受性の関係を示す。
3 正
食品中に含まれる40Kは、天然放射性核種である。その他、天然性放射性核種には、3H、14C、222Rn、226Ra、235U、238Uなどがある。
4 誤
脱毛や白内障は、しきい線量を超える放射線に被ばくした際に生じるので、確定的影響と呼ばれる。なお、影響が現れる最低線量(しきい値)が存在せず、吸収線量の増加にともない、発生率が増加するのを確率的影響と呼び、白血病やがんが該当する。
5 誤
解説4参照
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