薬剤師国家試験 平成31年度 第104回 - 一般 理論問題 - 問 144
薬剤師法に基づいて薬剤師又は薬局開設者が行った業務に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 薬剤師が、販売又は授与の目的で調剤した薬剤の適正な使用のため、患者に対し必要な情報を提供し、薬学的知見に基づく指導を行った。
2 薬剤師が、処方せん中に疑わしい点があったので、その処方せんを交付した医師に問い合わせたが連絡がつかなかったため、後で確認することにして調剤して交付した。
3 薬局開設者が、患者から希望があったので、調剤済みとなった処方せんを、すぐに患者に返した。
4 薬剤師が、分割調剤を行ったので、処方せんに必要な事項を記載し、調剤録への記載は省略した。
5 薬局開設者が、調剤録を最終の記載日から3年間保存したのち廃棄した。
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解答 1、5
1 正
薬剤師は、調剤した薬剤の適正な使用のため、販売又は授与の目的で調剤したときは、患者又は現にその看護に当たっている者に対し、必要な情報を提供し、薬学的知見に基づく指導を行わなければならない。
2 誤
薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師等に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによって調剤してはならない。
3 誤
薬局開設者は、患者から希望があった場合でも、調剤済みとなった処方せんを、患者に返却してはならない。薬局開設者は、当該薬局で調剤済みとなった処方せんを、調剤済みとなった日から3年間、保存しなければならない。
4 誤
薬剤師は、薬局で調剤したときは、調剤録に厚生労働省令で定める事項を記入しなければならない。ただし、その調剤により当該処方せんが調剤済みとなったときは、この限りでない。よって、分割調剤を行った場合、調剤録への記載は必要である。
【調剤録の記入事項】
①患者の氏名及び年令
②薬名及び分量
③調剤年月日
④調剤量
⑤調剤した薬剤師の氏名
⑥処方せんの発行年月日
⑦処方せんを交付した医師、歯科医師等の氏名
⑧処方せんを交付した医師、歯科医師等の住所又は勤務する病院もしくは診療所等の名称及び所在地
⑨処方医などの同意を得て処方せんに記載されている医薬品を変更して調剤した場合は、その変更内容
⑩疑義照会を行った場合は、その回答内容
5 正
薬局開設者は、調剤録を、最終の記入の日から3年間、保存しなければならない。
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