薬剤師国家試験 平成31年度 第104回 - 一般 理論問題 - 問 179
意識障害に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 意識障害の原因として、脳の器質的な障害に加え、全身性疾患による二次的な脳の機能障害が考えられる。
2 意識障害の評価法として、Glasgow Coma Scale(GCS)が用いられる。
3 意識障害の状態を指標化して表したJapan Coma Scale(JCS)は、覚醒の程度を4段階に分けて評価する。
4 認識内容に異常があるが、意識混濁を伴わない状態をせん妄状態という。
5 強い痛覚刺激によってのみ覚醒し、刺激が無くなると直ちに眠ってしまう状態を昏睡状態という。
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解答 1、2
1 正
意識障害の原因には、意識の中枢である脳の病変や器質的障害に起因する一次性脳障害と、全身性疾患(不整脈やアルコール中毒など)のような脳以外の病変に起因する二次性脳障害がある。
2 正
意識障害の評価法は、Japan Coma Scale(JCS)やGlasgow Coma Scale(GCS)が用いられる。このうちJCSは覚醒度に主眼をおいたスケールで、日本で広く普及しており、3つの区分に3つの項目があって計9段階の評価があることから「3-3-9度方式」とも呼ばれる。
またGCSは、開眼(E)、言語(V)、運動(M)の3つを独立して観察するスケールで、国際的に広く普及しており、各項目の合計点数で重症度を判断する。
3 誤
解説2参照
4 誤
せん妄状態とは、身体疾患や中毒によって引き起こされる急性の意識障害・認知障害であり、認識内容の異常および意識混濁を伴う。
5 誤
強い痛覚刺激によってのみ覚醒し、刺激が無くなると直ちに眠ってしまう状態は昏迷状態という。なお、昏睡状態とは、強い痛覚刺激を与えても覚醒せず、自発活動がない状態のことである。
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