薬剤師国家試験 平成31年度 第104回 - 必須問題 - 問 43
母体から胎児への移行性が最も低いのはどれか。1つ選べ。
1 インスリン
2 エタノール
3 グルコース
4 チオペンタール
5 バルプロ酸
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解答 1
妊娠中に母体に投与された薬物などは、母体血から胎盤を経て胎児血中へ移行することがある。薬物の胎盤透過は主にpH分配仮説にしたがった単純拡散で行わるため、低分子薬物、分子形薬物、脂溶性薬物などが透過しやすく、高分子物質(分子量約1,000以上)、イオン形薬物、水溶性物質などは膜透過性が低く母体から胎児への移行性が低い。しかし、グルコースやアミノ酸などの生体内必須物質などは、トランスポーター(担体)を介して特異的に母体血から胎盤を介して胎児血中へ取り込まれるため、母体から胎児への移行性が高い。
1 正
インスリンは分子量が約5,800と大きいため、胎盤透過性が低く母体から胎児への移行性は低い。
2 誤
エタノールは分子量が約46と小さいため、胎盤透過性が高く母体から胎児への移行性が高い。
3 誤
グルコースは生体内必須物質であり、胎盤膜上のグルコーストランスポーター(GLUT1)により母体血から胎盤を介して胎児血中へ取り込まれるため、母体から胎児への移行性が高い。
4 誤
チオペンタールは脂溶性が高く単純拡散により胎盤を透過するため、胎盤透過性が高く母体から胎児への移行性が高い。
5 誤
バルプロ酸は、母体血中でほとんどがイオン形で存在するが胎盤膜上に存在するモノカルボン酸トランスポーターにより母体から胎児へ輸送されるため、胎盤透過性が高く母体から胎児への移行性が高い。
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