薬剤師国家試験 令和02年度 第105回 - 一般 理論問題 - 問 162
抗ヒト免疫不全ウイルス(HIV)薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 アタザナビルは、非ヌクレオシド系薬であり、逆転写酵素を阻害する。
2 アバカビルは、HIVプロテアーゼを阻害する。
3 ドルテグラビルは、HIVインテグラーゼを阻害する。
4 マラビロクは、C−C Chemokine Receptor 5(CCR5)を遮断する。
5 リルピビリンは、RNAポリメラーゼを阻害する。
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解答 3、4
1 誤
アタザナビルは、プロテアーゼ阻害剤であり、HIVプロテアーゼを阻害して、HIV前駆体ポリタンパク質の切断を妨げることで、HIVの増殖を抑制する。
2 誤
アバカビルは、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤であり、細胞内でリン酸化され生成したリン酸化体が、dGTPと競合しウイルスDNAに取り込まれ、HIV−1の逆転写酵素を阻害する。
3 正
ドルテグラビルは、HIVインテグラーゼを阻害して、HIVゲノムが宿主細胞ゲノムに組み込まれるのを妨げることで、HIVの増殖を抑制する。
4 正
マラビロクは、HIVが免疫細胞内への侵入の際に結合するC−C Chemokine Receptor 5(CCR5)を遮断し、HIVの細胞内への侵入を阻害する。
5 誤
リルピビリンは、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤であり、HIV−1の逆転写酵素を非競合的に阻害する。
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