薬剤師国家試験 令和02年度 第105回 - 一般 理論問題 - 問 174
治療薬物モニタリング(TDM)が有効な薬物の特徴として、適切でないのはどれか。1つ選べ。
1 体内動態の個人間変動が大きい。
2 治療域が中毒域と接近している。
3 血中薬物濃度と薬効・副作用の相関が不明である。
4 他の方法では薬効・副作用を判定するのが困難である。
5 臨床投与量の範囲において、投与量と血中薬物濃度の関係が非線形性を示す。
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解答 3
治療薬物モニタリング(TDM)が可能な薬物は、血中薬物濃度の高さと、薬効または副作用の強度や発現頻度との間に関連性がある薬物でなければならない。その中でも、TDMが有効な薬物の特徴を下記に示す。
(1)投与量Dと血中薬物濃度Cの関係が非線形性を示す薬物
(2)副作用または中毒症状と、病気本来の症状の区別が難しい薬物
(3)治療域が中毒域と接近している、治療係数、安全域が小さい(有効血中濃度域が狭い)薬物
(4)体内動態の個人間変動(個人差)が大きい薬物
(5)繰り返し投与により薬物動態に変化が予想される薬物
(6)病態の変化により体内動態が変わりやすい薬物
(7)重篤な副作用を示す薬物
(8)相互作用のリスクが大きい薬物
(9)TDM以外の方法では薬効・副作用を判定するのが困難な薬物
1 適切
前述(4)参照
2 適切
前述(3)参照
3 不適切
血中薬物濃度と薬効・副作用との間に相関がある薬物において、TDMが有効である。
4 適切
前述(9)参照
5 適切
前述(1)参照
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