薬剤師国家試験 令和02年度 第105回 - 一般 理論問題 - 問 189
脳腫瘍に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 頭蓋内に発生した悪性新生物の総称である。
2 原発性と転移性に大別され、その発生頻度はほぼ同じである。
3 頭蓋内圧亢進症状と脳局所症状がある。
4 頭蓋内圧亢進による噴出性嘔吐は悪心を伴わない。
5 性格の変化を伴うことはない。
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解答 3、4
1 誤
脳腫瘍とは、頭蓋内に発生した新生物の総称である。なお、新生物とは腫瘍の別称であり、良性のものと悪性のものがある。
2 誤
脳腫瘍は、原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍に大別され、その発生頻度は原発性の方が多い。転移性脳腫瘍は、肺がんや乳がんなどからの転移による悪性新生物のみであるのに対して、原発性は、下垂体腫瘍(クッシング病など)、髄膜種などの良性腫瘍なども含まれるため、原発性脳腫瘍が8割以上を占める。
3 正
脳腫瘍の症状は頭蓋内圧亢進症状と脳局所症状に分けられる。
頭蓋内圧亢進症状とは、頭蓋骨で閉じられた空間に脳腫瘍が増殖することで、頭蓋内の圧力が亢進し、脳が圧迫される症状である。代表的な症状としては頭痛、悪心を伴わない噴出性嘔吐、脳ヘルニア、うっ血乳頭(網膜中心静脈の圧迫)などがあげられる。
脳局所症状では、てんかん発作、内分泌障害、体幹・眼球運動障害、性格の変化など、腫瘍が発生した部位に応じた様々な症状がみられる。
4 正
解説3参照
5 誤
解説3参照
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