薬剤師国家試験 令和02年度 第105回 - 一般 実践問題 - 問 336
ある薬局で採用予定の医薬品は口腔内崩壊(OD)錠で、5 mg、10 mg、20 mg、40 mgの4規格が存在する。取扱い方法を検討するため当該医薬品のインタビューフォームを確認したところ、以下に示すデータが記載されていた。このデータの解釈及び対応として適切なのはどれか。2つ選べ。選択肢中、特に規格を示さないときは4規格に共通するものとする。
1 室温で60%RHを越えない場合PTPシート包装で3年間安定に保管できる。
2 25℃/75%RHで、アルミ袋(乾燥剤入り)で6ヶ月間安定に保管できる。
3 無包装状態で25℃/60%RHで、3ヶ月では硬度が低下する。
4 25℃/50%RHの条件では、無包装状態でも光には比較的安定である。
5 OD錠20 mgは、プラスチックボトル(乾燥剤入り)で40℃/75%RHで6ヶ月間外観変化はないが、含量は低下する。
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解答 2、4
1 誤
長期保存試験のデータによると、25℃/60%RH、PTP、アルミ袋(乾燥剤入り)の条件で保存した場合、OD錠10 mg、OD錠20 mg、OD錠40 mgは36ヶ月間(3年間)変化がなかったことから、室温(1〜30℃)で60%RHを越えない場合はPTPシート包装で3年間安定に保管できると解釈できる。しかし、OD錠5 mgは同条件で保存した場合のデータが、24ヶ月(2年間)分しかないため、3年間安定に保管できると解釈することはできない。
2 正
加速試験のデータによると、40℃/75%RH、PTP、アルミ袋(乾燥剤入り)の条件で保存した場合、全OD錠は6ヶ月間変化がなかったことから、より穏やかな条件である25℃/75%RHであれば、アルミ袋(乾燥剤入り)で6ヶ月間安定に保管できると解釈することができる。
3 誤
過酷試験のデータによると、25℃/75%RH、ガラス製シャーレ(解放)の条件で保存した場合、全OD錠が3ヶ月で硬度が低下している。より穏やかな条件である25℃/60%RHであれば、3ヶ月で硬度が低下しない可能性もあるが、3ヶ月で硬度が低下すると解釈することはできない。
4 正
過酷試験のデータによると、2000 lx、25℃/60%RH、ガラス製シャーレ(解放)の条件で保存した場合、全OD錠が25日間(総照度120万lx・hr÷2000 lx=600 hr=25日)変化がなかったことから、より穏やかな条件である25℃/50%RHの条件であれば、無包装状態でも光には比較的安定であると解釈することができる。
5 誤
加速試験のデータによると、40℃/75%RH、プラスチックボトル(乾燥剤入り)の条件で保存した場合、OD錠20 mgは6ヶ月間変化がなかったことから、6ヶ月間外観変化はないと解釈できる。しかし、含量の低下については本データから確認することはできない。
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