薬剤師国家試験 令和02年度 第105回 - 一般 実践問題 - 問 341
勤務先は災害拠点病院であり、オリンピック・パラリンピックの競技会場が近隣にあることから、NBC災害(注)時の解毒薬の準備状況を確認するため、対象物質とその解毒薬又は拮抗薬のリストの作成に着手した。表の組合せのうち、適切でないのはどれか。1つ選べ。
(注)NBC災害:核(nuclear)、生物(biological)、化学物質(chemical)による特殊災害をさし、目に見えない脅威が人体に害を与える性質を持つ災害とされる。
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解答 5
1 適切
サリンなどの有機リン系化合物の解毒は、プラリドキシムヨウ化物やアトロピンが用いられる。
2 適切
鉛の中毒の解毒は、キレート剤のエデト酸カルシウム二ナトリウム水和物や重金属解毒剤のジメルカプロールが用いられる。
3 適切
ヒ素の中毒の解毒は、重金属解毒剤のジメルカプロールが用いられる(解説2参照)。ジメルカプロールは、ヒ素のほかにも水銀、鉛、銅、金、ビスマス、クロム、アンチモンの解毒に用いられる。
4 適切
放射性ヨウ素による甲状腺の内部被ばくの予防・低減には、ヨウ化カリウムが用いられる。
5 不適切
炭疽菌は、敗血症などを起こす動物由来の病原体であり、その治療には一般にニューキノロン系抗菌薬やペニシリンGなどの静注が行われる。アミノグリコシド系抗菌薬のカナマイシン硫酸塩の適応菌種ではない。
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解説動画1 ( 05:46 )
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