薬剤師国家試験 令和06年度 第109回 - 一般 理論問題 - 問 112
下図はヒトの眼球断面の模式図である。図のa〜eに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 aにある筋肉の収縮・弛緩により、焦点を調節する。
2 bは、眼房水を産生し、眼圧の維持に関与する。
3 cは、血管のない透明な組織であり、光が透過する。
4 dには、桿体細胞と錐体細胞の2種類の視細胞が存在する。
5 eは、黄斑の中心窩である。
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解答 2、3
図のaは虹彩、bは毛様体、cは水晶体、dは強膜、eは視神経乳頭を表している。
1 誤
虹彩(a)には、瞳孔散大筋と瞳孔括約筋が存在し、これら筋肉の収縮・弛緩により、瞳孔の大きさを変化(散瞳・縮瞳)させ、光量の調節をしている。なお、焦点の調節は、毛様体に存在する毛様体筋の収縮・弛緩によりおこなう。
2 正
毛様体(b)は、眼房水を産生し、眼圧を維持するとともに、血管の存在しない角膜や水晶体に栄養を供給する。
3 正
解説2参照。さらに水晶体(c)は、光を屈折させ、網膜に外界の像を結像させるはたらきももつ。
4 誤
強膜(d)は眼球の一番外側に存在する膜で、眼球形態の維持、内部構造の保護に関与する。なお、桿体細胞と錐体細胞の2種類の視細胞が存在するのは、網膜である。
5 誤
視神経乳頭(e)は、神経節細胞の軸索が束となり、視神経を形成して眼球外に出ていく部位であり、視細胞が存在しないため光を受容できない。なお、黄斑は中心窩というへこみをもつ、最も視力に影響を与える部位である。
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解説動画1 ( 10:47 )
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