薬剤師国家試験 令和06年度 第109回 - 一般 理論問題 - 問 116

プリオン病では、プリオンタンパク質(PrP)の感染性を有した異常型が蓄積する。プリオンタンパク質の特徴として、正常型であるPrPcと異常型であるPrPScが相互作用(会合)すると、正常型が異常型へと変換されることが知られている。図1はNMRにより解析されたPrPcの立体構造、図2はPrPScの仮想の立体構造をそれぞれ安定な二次構造をわかりやすくリボン図で描いている。なお、図中には示されていないが、PrPcのC末端にはGPIアンカーが付加されている。
図3は、PrPの遺伝子配列から予想される翻訳産物をアミノ酸の一文字表記で示している。アミノ酸配列のうち、プロリン残基は黒点(●)で、グリシン残基は2重下線で示している。
以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

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1 図2に示すPrPScは、図1に示すPrPcに比べてβシート構造が多い。
2 βシート構造の安定性は、並行するペプチド鎖間で形成されるジスルフィド(S−S)結合によっている。
3 図3に示すPrPに点在するプロリンは、その環状構造により二次構造の形成とその規則性に影響を与えている。
4 図3に示すPrPに多く存在するグリシンは、特定の二次構造からループ構造への変化を妨げる要因となっている。
5 PrPcにおいてGPIアンカーが結合するアミノ酸残基は、図3で1番目のメチオニンである。

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