薬剤師国家試験 令和06年度 第109回 - 一般 理論問題 - 問 156
花粉症の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 レボセチリジンは、知覚神経のヒスタミンH1受容体を遮断し、くしゃみを抑制する。
2 クロモグリク酸は、ロイコトリエンCysLT1受容体を遮断し、眼のかゆみを軽減する。
3 ラマトロバンは、プロスタノイドTP受容体及びプロスタノイドDP2受容体(CRTH2受容体)を遮断し、鼻粘膜の炎症を軽減する。
4 ナファゾリンは、鼻粘膜のアドレナリンα1受容体を遮断することで血管平滑筋を弛緩させ、鼻閉を軽減する。
5 トラニラストは、ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害することで炎症細胞の活性化を抑制し、結膜の充血を軽減する。
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解答 1、3
1 正
レボセチリジンは、第二世代抗ヒスタミン薬であり、知覚神経のヒスタミンH1受容体を遮断し、くしゃみを抑制する。
2 誤
クロモグリク酸は、肥満細胞等からのケミカルメディエーターの遊離を抑制し、眼のかゆみを軽減する。なお、ロイコトリエンCysLT1受容体を遮断し気管支喘息などの治療に用いる薬は、モンテルカストなどである。
3 正
ラマトロバンは、鼻粘膜血管のプロスタノイドTP受容体遮断による血管透過性亢進に対する抑制作用、及び好酸球のプロスタ
ノイドDP2受容体(CRTH2受容体)遮断による炎症細胞の遊走に対する抑制作用により、鼻粘膜の炎症を軽減する。
4 誤
ナファゾリンは、鼻粘膜のアドレナリンα1受容体を刺激することで血管平滑筋を収縮させ、鼻閉を軽減する。
5 誤
トラニラストは、肥満細胞等からのケミカルメディエーターの遊離を抑制し、結膜の充血を軽減する。なお、ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害することで炎症やかゆみを抑制しアトピー性皮膚炎などの治療に用いる薬は、デルゴシチニブである。
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解説動画1 ( 08:26 )
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