薬剤師国家試験 令和07年度 第110回 - 一般 理論問題 - 問 151
細胞内情報伝達系に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ドパミンD2受容体が刺激されると、Giタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼ活性が抑制される。
2 グルタミン酸NMDA受容体が刺激されると、Ca2+の細胞膜透過性が亢進される。
3 γ−アミノ酪酸GABAB受容体が刺激されると、Cl-の細胞膜透過性が亢進される。
4 グルカゴン受容体が刺激されると、受容体型チロシンキナーゼが活性化される。
5 インスリン受容体が刺激されると、膜結合型グアニル酸シクラーゼが活性化される。
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解答 1、2
1 正
ドパミンD2受容体はGiタンパク質共役型受容体であり、刺激されるとGiタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼ活性が抑制される。
2 正
グルタミン酸NMDA受容体は陽イオンチャネル内蔵型受容体であり、刺激されるとCa2+の細胞膜透過性亢進により脱分極が起こり、細胞が興奮する。
3 誤
γ−アミノ酪酸GABAB受容体はGiタンパク質共役型受容体であり、刺激されるとGiタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼ活性が抑制される。なお、刺激されてCl-の細胞膜透過性が亢進する受容体はGABAA受容体である。
4 誤
グルカゴン受容体はGsタンパク質共役型受容体であり、刺激されるとGsタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼ活性が亢進される。
5 誤
インスリン受容体は酵素共役型受容体であり、刺激されると受容体型チロシンキナーゼが活性化される。なお、刺激されて膜結合型グアニル酸シクラーゼが活性化される受容体はナトリウム利尿ペプチド受容体である。
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