薬剤師国家試験 平成24年度 第97回 - 一般 理論問題 - 問 127
内の研究に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 この研究は、疫学の症例対照研究に相当する。
2 この研究では、脚気の予防に有効な因子は炭水化物である可能性が示唆される。
3 この研究では、白米に脚気の原因物質が含まれている可能性が排除できない。
4 鈴木梅太郎が得た抽出物の有効成分は、のちにビタミンB1であることがわかった。
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解答 3、4
1 誤
本研究では、脚気の原因が食事の質であると考え、白米主体の食事から麦飯や洋食に変えて研究を行っていることから、記述疫学によって仮説を設定し、これを基に介入研究を行っているといえる。なお、症例対照研究は、ある疾病の患者群と対照群を設定し、過去にさかのぼって要因の曝露を両集団で比較する研究手法である。
2 誤
白米、麦飯及び洋食には、いずれも炭水化物が含まれている。本研究では白米主体の食事から麦飯や洋食に変えることによって脚気が減少していることから、脚気の予防に有効な因子は炭水化物でないといえる。
3 正
本研究では、白米主体の食事から麦飯や洋食に変えることによって脚気が減少していることから2つの可能性を推察できる。
①白米中に脚気の原因物質が含まれる。
②麦飯及び洋食に脚気を予防する物質が含まれている。
これらのことから、本研究では、白米に脚気の原因物質が含まれている可能性が排除できない。
4 正
ビタミンB1の欠乏症として、脚気やウェルニッケ脳症がある。
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