薬剤師国家試験 平成24年度 第97回 - 一般 理論問題 - 問 139
活性汚泥法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 活性汚泥法は、生物膜法の一種である。
2 活性汚泥中には、原生動物は存在しない。
3 曝気槽では、微生物による有機物の酸化分解反応が起こる。
4 余剰汚泥は、消化槽で好気的に処理される。
5 フロックの沈殿性が低下すると、有機物の除去効率は下がる。
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解答 3、5
活性汚泥法とは、下水処理における二次処理の1つであり、活性汚泥中の好気的微生物が、下水中の有機物を酸化分解して増殖した後に凝集塊(フロック)を形成し、沈殿することを利用した処理法である。
1 誤
活性汚泥法は浮遊生物法の一種である。なお、生物膜法とは、ろ材や薄板に微生物を固定させた生物膜に、汚水中の有機物質を吸着させて好気的に酸化分解する方法で、散水ろ床法や接触曝気法などがある。
2 誤
活性汚泥とは、有機物を酸化分解する微生物の凝集塊(フロック)であり、原生動物を含む。
3 正
曝気槽では、下水に空気を送り込むことによって、微生物による有機物の酸化反応が起こる。
4 誤
余剰汚泥は、消化槽で嫌気的に処理され、メタンガス、アンモニア、硫化水素などを発生する。
5 正
活性汚泥中に糸状菌が混入し、糸状菌が過剰に増殖すると凝集塊(フロック)形成能、沈降性が低下する。このような状態のことをバルキングといい、有機物の除去効率は下がる。
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