薬剤師国家試験 平成24年度 第97回 - 一般 理論問題 - 問 181
多発性骨髄腫に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 頭蓋骨X線写真で、骨抜き打ち像を認める。
2 血液所見として赤血球の連銭形成がある。
3 巨核球が腫瘍化した疾患である。
4 ベンス・ジョーンズタンパクは、尿中に排泄される。
5 サリドマイドが有効である。
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解答 3
1 正しい
多発性骨髄腫では、骨髄腫細胞から分泌される破骨細胞活性化因子により、骨が融解するため、「骨抜き打ち像」とよばれる特異的な所見を認める。
2 正しい
多発性骨髄腫では、免疫グロブリンが異常増殖し粘度が上昇することで、赤血球同士が数珠状に結合する連銭形成を認める。
3 誤っている
多発性骨髄腫は、形質細胞が腫瘍化する疾患である。
4 正しい
多発性骨髄腫で認められるベンス・ジョーンズタンパク※は、分子量が小さいため、糸球体ろ過により尿中に排泄される。
ベンス・ジョーンズタンパク※:異常免疫グロブリンのMタンパクの一種であり、免疫グロブリンのL鎖のみより構成される。
5 正しい
サリドマイドは、再発又は難治性の多発性骨髄腫に用いられる。
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