薬剤師国家試験 平成25年度 第98回 - 一般 理論問題 - 問 121
ビタミンKに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 容易に胎盤を通過する。
2 ビタミンK依存性タンパク質のグルタミン酸残基をγ−カルボキシル化する酵素の活性発現に必要である。
3 プロトロンビンの発現を、主として転写レベルで制御している。
4 ワルファリンは、ビタミンK再生経路を活性化する。
5 オステオカルシンは、ビタミンK依存性タンパク質である。
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解答 2、5
1 誤
ビタミンKは胎盤を通過しにくく、出生後数日は、ビタミンKを産生する腸内細菌が少ないため、新生児はビタミンK欠乏症に陥りやすく、出血しやすい状態にある(新生児メレナ)にある。よって、出生直後の新生児にビタミンKの投与が行われている。
2 正
ビタミンKは、グルタミン酸残基をγ-カルボキシル化するビタミンK依存性カルボキシラーゼの補酵素であり、血液凝固因子や骨形成に必要なオステオカルシンなどの合成に関与する。
3 誤
ビタミンKはプロトロンビンの発現を、主として翻訳後修飾のレベルで制御している。
4 誤
抗凝固薬であるワルファリンは、ビタミンKエポキシドの還元反応を阻害することによってビタミンK再生経路を不活化させる。よって、ワルファリンとビタミンKは、作用が拮抗するため併用禁忌である。
5 正
解説2参照
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