薬剤師国家試験 平成25年度 第98回 - 一般 理論問題 - 問 136
COD(化学的酸素要求量)の測定法に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
1 COD値は、測定法の違いによって異なる。
2 過マンガン酸は、二クロム酸より酸化力が強い。
3 二クロム酸法では、還流による加熱操作が必要である。
4 アルカリ性過マンガン酸法では、Cl−の妨害を防ぐためにAgNO3を用いる。
5 酸性高温過マンガン酸法は、工場排水試験のJIS法に用いられている。
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解答 2、4
COD(化学的酸素要求量)とは、水中の被酸化物、特に、有機物が酸化剤によって酸化される際に消費する酸素量(mg/L)のことである。COD(化学的酸素要求量)は、湖沼および海域の汚濁指標として「生活環境の保全に関する環境基準」に定められている。
1 正しい
CODの測定法には、アルカリ性過マンガン酸法、酸性高温過マンガン酸法、二クロム酸法の3種類の測定法があり、測定法の違いによりCOD値が異なる。
2 誤っている
各測定法の酸化力は、アルカリ性過マンガン酸法<酸性高温過マンガン酸法<二クロム酸法の順に強い。
3 正しい
ニクロム酸法では、還流冷却器を付けて2時間の加熱操作が必要である。なお、酸性高温過マンガン酸法では30分間、アルカリ性過マンガン酸法では60分間の還流による加熱操作が必要である。
4 誤っている
アルカリ性過マンガン酸法は、Cl−の妨害を受けにくく、海水のCOD測定に適している。なお、酸性高温過マンガン酸法は、Cl−の妨害を受けやすいため、海水のCOD測定時には、AgNO3を用いる。
5 正しい
酸性高温過マンガン酸法は、工場排水試験のJIS法に用いられている。
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