薬剤師国家試験 平成25年度 第98回 - 一般 理論問題 - 問 181
大規模地震の被災地に設けられた仮設病院で、透析患者が食後の胃痛を訴えた。薬剤師は、その患者が胃潰瘍のためゲファルナートカプセル100 mgを1回1カプセル、1日2回で服用していたことを、お薬手帳から把握した。仮設病院にはゲファルナートカプセル100 mgの在庫がない。医師に代替薬として提案する場合、最も適切な薬剤はどれか。1つ選べ。
1 スクラルファート水和物細粒
2 ロペラミド塩酸塩カプセル
3 セトラキサート塩酸塩カプセル
4 乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒
5 ピコスルファートナトリウム水和物内用液
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解答 3
医師に代替薬として提案する際には、当該患者が服用している医薬品と同様の薬理作用や、類似した効果をもつものを提案する。本問の患者が服用していたゲファルナートカプセルは胃の防御因子強化薬であり、消化性潰瘍治療薬として用いられる。
設問の選択肢のうち、ゲファルナートカプセルの代替薬としては制酸薬である乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒、防御因子強化薬であるスクラルファート水和物細粒、セトラキサート塩酸塩カプセルが挙げられる。しかし、本問の患者は透析を受けているため、アルミニウム含有製剤である乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒やスクラルファート水和物細粒は、アルミニウム脳症を引き起こすおそれがあるため投与禁忌である。
よって、代替薬として最も適切な医薬品は、セトラキサート塩酸塩カプセルとなる。
1 誤
前記参照
2 誤
ロペラミド塩酸塩カプセルは止瀉薬であり、ゲファルナートカプセルの代替薬とはならない。
3 正
前記参照
4 誤
前記参照
5 誤
ピコスルファートナトリウム水和物内用液は瀉下薬であり、ゲファルナートカプセルの代替薬とはならない。
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