薬剤師国家試験 平成25年度 第98回 - 一般 理論問題 - 問 189
スティーブンス・ジョンソン症候群に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 失明の原因となりうる。
2 中毒性表皮壊死症が重症化した病態である。
3 皮膚粘膜移行部に、粘膜病変が認められる。
4 薬剤性が疑われる場合は、原因薬物同定のために、内服誘発テストを行う。
5 重症例では、副腎皮質ステロイド薬の外用剤が、第一選択薬として用いられる。
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解答 1、3
スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)は、皮膚粘膜眼症候群とも呼ばれ、発熱を伴い、皮膚粘膜移行部に重篤な粘膜病変が認められるもののうち、表皮の水疱や壊死などの病変が体表面積の10%未満のものをいう。病変が体表面積の10%を超える重症化した症例は、中毒性表皮壊死症(TEN)と呼ばれる。
1 正
眼病変としては、眼の充血や眼痛から、角膜上皮細胞の障害を伴い、最終的に失明に至ることもある。
2 誤
SJSが重症化した病態が、TENである。
3 正
皮膚粘膜移行部に重篤な粘膜病変が認められる。
4 誤
薬剤性が疑われる場合には、症状の悪化などを引き起こす恐れがあるため、内服誘発テストは行わない。患者から採取した血液と薬剤を混ぜてリンパ球が増殖するかを調べる検査(薬剤添加リンパ球刺激試験)や貼付試験(パッチテスト)などが行われる。
5 誤
SJSの治療では、副腎皮質ステロイド薬の点滴静注が第一選択となる。
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