薬剤師国家試験 平成25年度 第98回 - 一般 実践問題 - 問 328
68歳男性。不整脈の既往あり。性機能不全を訴え医療機関を受診した。タダラフィル錠を処方しようとした医師が、お薬手帳を確認したところ、以下の処方歴が判明したため、医師がかかりつけ薬局に対してタダラフィル錠の適正使用に関する問い合わせを行った。薬剤師が行う情報提供の内容として不適切なのはどれか。1つ選べ。
1 アミオダロン塩酸塩錠と併用できる。
2 腎障害がある患者では、減量を検討する。
3 血圧には影響を及ぼさない。
4 重度の肝障害がある患者には使えない。
5 服薬は1日1回までである。
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解答 3
タダラフィルは、選択的ホスホジエステラーゼⅤ阻害薬であり、細胞内cGMP量を増加させることで、血管平滑筋や前立腺平滑筋を弛緩させる。そのため、勃起不全、肺動脈性肺高血圧症、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療に用いられる。
1 適切
タダラフィルは、ニトログリセリンや硝酸イソソルビドなどの硝酸薬との併用は禁忌であるが、アミオダロン塩酸塩錠との併用は可能である。
2 適切
腎障害がある患者では血中濃度が上昇するおそれがあるため、減量を検討する必要がある。
3 不適切
タダラフィルは、血管拡張作用を有するため、血圧を低下させる。そのため、低血圧患者への投与などは注意する必要がある。
4 適切
重度の肝障害のある患者への投与は禁忌である。
5 適切
通常、勃起不全には1日1回10〜20 mg、肺動脈性肺高血圧症には1日1回40 mg、前立腺肥大症に伴う排尿障害には1日1回5 mg投与する。
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