薬剤師国家試験 平成25年度 第98回 - 一般 実践問題 - 問 333
病院内の感染予防に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 米国疾病管理予防センターの普遍的予防策(ユニバーサルプレコーション)は、医療従事者の保護を中心とした考えである。
2 標準予防策(スタンダードプレコーション)は、感染症を有する患者に対する対策である。
3 標準予防策では、手袋、マスク、ガウン等の着用基準を定めている。
4 感染経路別予防策とは、院内感染した患者の動線を調査して感染防止策を立てる方法である。
5 入院する前から既に感染しており、入院後に発症した感染症も院内感染症とみなされる。
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解答 1、3
1 正
普遍的予防策(ユニバーサルプレコーション)は、HIV感染予防などを目的とした、医療従事者の保護を中心とした考え方である。この考え方では、すべての患者の血液、体液、分泌物、排泄物、皮膚、粘膜は、感染の危険性があるとみなして予防対策をとる。
2 誤
標準予防策(スタンダードプレコーション)は、ユニバーサルプレコーションの考え方に基づく予防策であり、感染症の有無に関わらず、すべての患者に対して実施する対策である。
3 正
スタンダードプレコーションでは、感染を防止するために、手袋、マスク、ガウン等の着用基準が定められている。
4 誤
感染経路別予防策とは、病原体の感染経路を接触感染、飛沫感染、空気感染に分類して感染防止策を立てる方法であり、患者の動線を調査して対策を立てるのではない。
5 誤
院内感染とは、医療機関内において生体内に侵入した微生物により発症する感染症をいう。そのため、入院する前から既に感染しており、入院後に発症した感染症は含まれない。
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