薬剤師国家試験 平成27年度 第100回 - 一般 理論問題 - 問 190
22歳女性。5日前、晴天の日に友人とハイキングに行った後、39〜40℃の発熱と関節痛が出現した。2日前より顔面に蝶形紅斑を認めた。医師により全身性エリテマトーデスを強く疑われた。この疾患に特徴的な症状及び臨床検査所見はどれか。2つ選べ。
1 末梢血好中球数が増加する。
2 関節の変形を示す。
3 日光過敏症状を示す。
4 抗dsDNA抗体が上昇する。
5 抗内因子抗体が上昇する。
- REC講師による詳細解説! 解説を表示
-
解答 3、4
全身性エリテマトーデス(SLE:systemic lupus erythematosus)は、自己免疫疾患の一つであり、自己抗体を産生することによって全身の臓器に炎症を生じる疾患である。
1 誤
全身性エリテマトーデス(SLE)では、汎血球減少※がみられるため、末梢血好中球数が減少する。
汎血球減少※:赤血球、白血球、血小板が減少すること
2 誤
SLEでは、破壊や変形を伴わない多発性関節炎、関節痛がみられることがある。
3 正
SLEでは、皮膚症状として、蝶形紅斑、円板状紅斑、日光過敏症状がみられることがある。
4 正
SLEでは、dsDNA(double stand DNA:抗二本鎖DNA)抗体などの上昇が認められる。
5 誤
SLEでは、抗内因子抗体の上昇は認められない。なお、抗内因子抗体の上昇が認められるのは、悪性貧血である。
- この過去問解説ページの評価をお願いします!
-
評価を投稿