薬剤師国家試験 平成27年度 第100回 - 一般 実践問題 - 問 329

20％ブドウ糖液を調製して、末梢静脈から点滴投与する注射処方せんが発行された。薬剤師は高浸透圧による静脈炎が発生する可能性があると判断し、処方医に疑義照会した。20％ブドウ糖液の血漿に対する浸透圧比として最も近いのはどれか。１つ選べ。なお、血漿の浸透圧を290 mOsm/Lとし、ブドウ糖の分子量は180とする。

１　2.1
２　2.6
３　3.2
４　3.8
５　4.2

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解答　４

20％ブドウ糖液のオスモル濃度（mOsm/L）※を以下のように求めることができる。
※オスモル濃度：溶液中の分子とイオンのモル濃度の和
20％ブドウ糖液1 L中に含まれるブドウ糖は200 g（20 g/100 mL×1 L）であることから、1 L中に含まれるブドウ糖のモル数は、1.111 mol（200÷180＝1.1111…）＝1111 mmolである。このことから、20％ブドウ糖液のモル濃度は1111 mmol/Lとなる。
また、ブドウ糖は非電解質であり、溶液中で解離しないため、20％ブドウ糖液のオスモル濃度（mOsm/L）は、20％ブドウ糖液のモル濃度と等しくなる。
これらのことより、20％ブドウ糖液のオスモル濃度（mOsm/L）は、1111 mOsm/Lであると考えられる。

浸透圧比とは、体液（血漿）浸透圧に対する製剤の浸透圧の比のことであり、以下の式より求めることができる。


上記の式より、20％ブドウ糖液の血漿に対する浸透圧比を以下のように求めることができる。

解説動画１ ( 09:27 )  

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