薬剤師国家試験 平成28年度 第101回 - 一般 実践問題 - 問 228,229
56歳女性。パーキンソン病及び慢性胃炎で治療中のため、保険薬局に処方箋を持参した。処方1を継続服用していたが、振戦が改善されないため、本日より処方2が追加された。薬剤師は服薬指導の際に、患者にチーズを食べすぎないように指導した。
問228(実務)
この患者にとって、チーズの成分の中で問題となるのはどれか。1つ選べ。
1 トランス脂肪酸
2 デヒドロ酢酸ナトリウム
3 チラミン
4 ナイシン
5 ラクトース
問229(衛生)
チーズ中の成分が問題となる理由として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1 この食品成分が、胃に障害を与え胃炎を悪化させる。
2 この食品成分が、処方された薬物の代謝酵素を阻害する。
3 この食品成分が、処方された薬物の代謝酵素の発現を誘導する。
4 この食品成分が、処方された薬物の消化管からの吸収を阻害する。
5 処方された薬物が、この食品成分を代謝する酵素を阻害する。
6 処方された薬物が、この食品成分を代謝する酵素の発現を誘導する。
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問228 解答 3
本患者に処方されている(処方2)セレギリン塩酸塩は、MAOB阻害作用を有しており、チーズに含まれるチラミンの代謝を抑制する。そのため、セレギリン服用中にチーズを食べ過ぎると、チラミン中毒(顔面紅潮、頭痛、急激な血圧上昇など)が起こることがある。
問229 解答 5
前問参照
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