薬剤師国家試験 平成29年度 第102回 - 一般 理論問題 - 問 180
体温と発熱に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
1 体温は延髄にある体温調節中枢によって調節される。
2 体温を変化させる生物学的因子の1つに月経周期がある。
3 インターロイキン-1は内因性発熱物質である。
4 体温調節中枢でのプロスタグランジンE2の産生が発熱に関与する。
5 発熱をきたす疾患の1つに膠原病がある。
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解答 1
1 誤っている
ヒトの体温は、視床下部にある体温調節中枢によって調節されている。体温が設定された温度から離れると、熱産生や熱放散をすることで体温を調節し、元に戻す。
2 正しい
体温を変化させる生物学的因子の1つに月経周期があり、女性では、排卵後に分泌される黄体ホルモンの作用により体温が一時的に高温相となる。
3 正しい
インターロイキン-1やインターロイキン-6、インターフェロンなどは炎症反応を引き起こすサイトカインであり、炎症の際に発熱を誘導する。そのためインターロイキン-1は、内因性発熱物質とされる。これらの内因性発熱物質は、体温調節中枢でのプロスタグランジンE2の産生を促進し、熱放散の抑制及び熱産生の促進を行うことで、体温を上昇させる。
4 正しい
解説4参照。
5 正しい
膠原病とは、自己免疫異常などにより全身の結合組織に炎症・障害が起こる疾患群の総称であり、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどがこれに分類される。膠原病では炎症が起こっているため、その際に発熱がみられる。
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