薬剤師国家試験 平成30年度 第103回 - 一般 理論問題 - 問 108
天然物A〜Eの生合成に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 Aは、シキミ酸経路と酢酸-マロン酸経路の複合経路で生合成される。
2 Bは、酢酸−マロン酸経路とイソプレノイド経路の複合経路で生合成される。
3 Cは、イソプレノイド経路で生合成される。
4 Dは、シキミ酸経路で生合成される。
5 Eは、トリプトファン由来のアミノ酸経路とイソプレノイド経路の複合経路で生合成される。
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解答 1、4
1 正
天然物Aは、レスベラトロールの構造である。レスベラトロールはスチルベノイドに分類され、C6−C2−C6を基本骨格として、4−クマロイルCoAが出発単位となるシキミ酸経路と3分子のマロニルCoAが出発単位となる酢酸−マロン酸経路の複合経路により生合成される。
2 誤
天然物Bは、ダイゼインの構造である。ダイゼインはフラボノイド(イソフラボノイド)に分類され、C6−C3−C6を基本骨格として、4−クマロイルCoAが出発単位となるシキミ酸経路と3分子のマロニルCoAが出発単位となる酢酸−マロン酸経路の複合経路により生合成される。
3 誤
天然物Cは、エモジンの構造である。エモジンはアントラキノン類(ポリケチド)に分類され、1分子のアセチルCoAと7分子のマロニルCoAが出発単位となる酢酸−マロン酸経路により生合成される。
4 正
天然物Dは、カフェ酸の構造である。カフェ酸はフェニルプロパノイドに分類され、C6−C3を基本骨格として、4−クマル酸が出発単位となるシキミ酸経路により生合成される。
5 誤
天然物Eは、パパベリンの構造である。パパベリンはイソキノリンアルカロイドに分類され、チロシンが出発単位となるアミノ酸経路により生合成される。
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