薬剤師国家試験 平成30年度 第103回 - 一般 理論問題 - 問 109
生薬の基原と用途に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 キョウニン及びトウニンは、いずれもバラ科植物の種子を基原とし、駆瘀血薬として用いる。
2 トウキ及びセンキュウは、いずれもセリ科植物の葉を基原とし、それぞれ補血薬及び駆瘀血薬として用いる。
3 ショウキョウ及びカンキョウは、いずれもショウガ科植物ショウガの根茎を基原とするが、加工法が異なっており、薬効にも違いが認められる。
4 ニンジン及びコウジンは、いずれもセリ科植物オタネニンジンの根を基原とし、補気薬として用いる。
5 ソウジュツ及びビャクジュツは、いずれもキク科植物の根茎を基原とし、利水薬として用いる。
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解答 3、5
1 誤
キョウニン(杏仁)及びトウニン(桃仁)は、いずれもバラ科植物の種子を基原とする。キョウニンは、鎮咳・去痰薬として用いられ、トウニンは駆瘀血薬として用いる。
2 誤
トウキ(当帰)は、セリ科植物の根を基原とし、センキュウ(川芎)はセリ科植物の根茎を基原とする。トウキは補血(血を補う作用)薬として用いられ、センキュウは駆瘀血(血行障害を改善する作用)薬として用いる。
3 正
ショウキョウ(生姜)は、ショウガ科植物のショウガの根茎をそのまま乾燥させたものを基原とし、カンキョウ(乾姜)はショウガ科植物のショウガの根茎を湯通し、または蒸して乾燥させたものを基原とするため、加工法が異なる。また、ショウガ及びカンキョウは芳香性健胃薬として用いるが、カンキョウの方が胃腸を温める作用が強い。
4 誤
ニンジン(人参)及びコウジン(紅参)は、いずれもウコギ科植物オタネニンジンの根を基原とし、補気として用いる。なお、オタネニンジンの根を軽く湯通ししたものがオタネニンジンであり、オタネニンジンの根を蒸して乾燥させたものがコウジンである。これらは加工法が異なるが薬効はほぼ同じである。
5 正
ソウジュツ(蒼朮)は、キク科植物のホソバオケラなどの根茎を基原とし、ビャクジュツ(白朮)はキク科植物のオケラまたはオオバナオケラの根茎を基原とし、いずれも利水薬として用いる。
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