薬剤師国家試験 平成30年度 第103回 - 一般 理論問題 - 問 140
室内換気の重要な指標である二酸化炭素に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ヒトの呼気中には、10〜15%の二酸化炭素が含まれる。
2 血液中では酸素よりも強くヘモグロビンのヘム鉄に結合し、ヘモグロビンの機能を妨げる。
3 一酸化炭素とは異なり、非分散型赤外線吸収装置を用いて測定することはできない。
4 NaOH・チモールフタレイン検知剤を用いた検知管法では、検知剤が二酸化炭素と反応して薄い桃色に変化する。
5 学校環境衛生基準では、室内の濃度は1,500 ppm以下が望ましいとされている。
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解答 4、5
1 誤
ヒトの呼気中には、約4%の二酸化炭素が含まれる。
2 誤
酸素よりも強くヘモグロビンのヘム鉄に結合し、ヘモグロビンの機能を妨げるのは、一酸化炭素である。一酸化炭素は、血液中ではヘモグロビンに対する親和性が酸素の約250倍高く、2価のヘム鉄に結合して、ヘモグロビンの酸素運搬能を低下させる。
3 誤
二酸化炭素は、一酸化炭素と同様に非分散型赤外線吸収装置を用いて測定することができる。非分散型赤外線吸収装置を用いて、二酸化炭素の4.3 µmの吸収帯の赤外線エネルギーの吸収量を測ることで二酸化炭素濃度を測定する。
4 正
NaOH・チモールフタレイン検知剤は、アルミナ粒子にチモールフタレインを加えたNaOH溶液を吸着させたものであり、二酸化炭素が検知剤と反応することで薄い桃色に変化する。
5 正
学校環境衛生基準では、二酸化炭素の室内濃度は1,500 ppm以下が望ましいとされている。なお、二酸化炭素は換気の指標として用いられる。
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