薬剤師国家試験 平成30年度 第103回 - 一般 理論問題 - 問 152
交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 エフェドリンは、交感神経終末からノルアドレナリンを遊離させるほか、アドレナリン受容体を直接刺激する。
2 ミドドリンは、末梢血管平滑筋のアドレナリンα1受容体を刺激することで血圧を上昇させる。
3 クロニジンは、中枢神経系のアドレナリンα2受容体を遮断することで交感神経終末からのノルアドレナリン遊離を抑制する。
4 ミラベグロンは、膀胱平滑筋(排尿筋)のアドレナリンβ3受容体を遮断することで畜尿機能を高める。
5 カルベジロールは、K+チャネル開口作用とアドレナリンβ受容体遮断作用によって、血圧を低下させる。
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解答 1、2
1 正
エフェドリンは、混合型交感神経興奮薬であり、アドレナリンβ受容体刺激作用と交感神経終末からのノルアドレナリン遊離促進作用を併せもつ。
2 正
ミドドリンは、選択的アドレナリンα1受容体刺激薬であり、末梢血管平滑筋のアドレナリンα1受容体を刺激することで血圧を上昇させる。
3 誤
クロニジンは、選択的アドレナリンα2受容体刺激薬であり、延髄血管運動中枢及び交感神経節後線維終末シナプス前膜に存在するアドレナリンα2受容体を刺激することでノルアドレナリンの遊離を抑制する。
4 誤
ミラベグロンは、選択的アドレナリンβ3受容体刺激薬であり、膀胱平滑筋(排尿筋)のアドレナリンβ3受容体を刺激し、膀胱平滑筋を弛緩させることで畜尿機能を高める。
5 誤
カルベジロールは、アドレナリンα1・β受容体遮断薬であり、末梢血管平滑筋のアドレナリンα1受容体を遮断することで血管拡張作用を示すほか、心臓のアドレナリンβ1受容体遮断による心機能抑制作用及び腎臓の傍糸球体細胞のアドレナリンβ1受容体遮断によるレニン分泌抑制作用により血圧を低下させる。
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