薬剤師国家試験 平成30年度 第103回 - 一般 理論問題 - 問 155
不整脈治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 ソタロールは、アドレナリンβ受容体遮断作用を有しているが、K+チャネル遮断作用がないため、活動電位持続時間には影響を及ぼさない。
2 アミオダロンは、K+チャネル遮断作用を有しているため、活動電位持続時間を延長させる。
3 ジソピラミドは、Na+チャネル遮断作用に加えて抗コリン作用を有しているため、副作用として口渇や排尿困難を起こす。
4 リドカインは、Na+チャネル遮断作用を有しているが、心室筋では不応期が短いため、効果は弱い。
5 ベプリジルは、Ca2+チャネル遮断作用を有しているが、K+チャネル遮断作用がないため、QT延長を起こしにくい。
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解答 2、3
1 誤
ソタロールは、Vaughan−Williams分類におけるⅢ群抗不整脈薬であり、K+チャネルを遮断し抗不整脈作用を示すほか、アドレナリンβ受容体遮断作用も有し、活動電位持続時間を延長させる。
2 正
アミオダロンは、Vaughan−Williams分類におけるⅢ群抗不整脈薬であり、K+チャネルを遮断し抗不整脈作用を示すほか、Na+チャネル及びCa2+チャネルの遮断作用も有し、活動電位持続時間を延長させる。
3 正
ジソピラミドは、Vaughan−Williams分類におけるⅠa群抗不整脈薬であり、Na+チャネルを遮断し抗不整脈作用を示すほか、抗コリン作用も有し、副作用として口渇や排尿困難を起こすことがある。
4 誤
リドカインは、Vaughan−Williams分類におけるⅠb群抗不整脈薬であり、Na+チャネルを遮断し抗不整脈作用を示す。心房筋よりも不応期及び活動電位持続時間が長い心室筋において、リドカインの効果は高い。
5 誤
ベプリジルは、Vaughan−Williams分類におけるⅣ群抗不整脈薬であり、Ca2+チャネル遮断作用を介して抗不整脈作用を示すほか、Na+チャネル及びK+チャネルの遮断作用も有し、副作用としてQT延長を起こすことがある。
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